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世田谷リハビリテーション病院 > リハビリテーションコラム > 【第25回】病院の食事について

リハビリテーションコラム

2025.10.09

【第25回】病院の食事について

当院では患者様に合わせて美味しく安全に食事を楽しんでいただけるように様々な工夫を行っています。季節を感じていただくために行事食を取り入れ、患者様に合わせた食形態、食器や補助具を提供しています。
リハビリにおける食事は、心身機能の回復と向上に不可欠であり、特に筋肉の維持・増加にはたんぱく質、エネルギー源となる炭水化物や脂質、そして全体的な健康維持に必要なビタミンやミネラルをバランス良く摂取することが重要です。

食事の重要性

・機能回復の促進

十分な栄養が確保されることで、リハビリによる体力・筋力の向上が期待できます。

・筋肉量の維持・増加

リハビリで消費されるエネルギーに見合う食事を摂らないと、筋肉がエネルギー源として分解され、筋肉量が減少する可能性があります。

・低栄養の予防

低栄養はリハビリの進展を阻害する大きな要因であり、体力や免疫機能の低下を招きます。

・生活の質(QOL)の向上

食事を自分で楽しく食べられることは、生きがいや生活の質を高めることにも繋がります。

低栄養状態でリハビリを行うことの危険性

・筋力の低下・筋肉量の減少

低栄養状態では、運動に必要なエネルギーが不足し、体は既存の筋肉を分解してエネルギーを作り出そうとします。これにより、リハビリで筋力をつけたいのにかえって筋肉量が減少し、機能回復の妨げとなります。

・リハビリの効果が制限される

栄養不足により体力が低下していると、運動の強度が制限され、リハビリの効果が十分に得られません。

・ADL(日常生活動作)のさらなる低下

低栄養はADLや身体機能の低下を招き、自宅退院が困難になったり、再び入院するリスクを高めたりします。

当院での実際の食事例

注意)患者様の嚥下機能や疾患もあるため希望通りに提供できるわけではありません。

松花堂弁当

土用の丑の日

お正月

イベント食

朝食一例(パン食)

ムース食(嚥下機能の低下のある方)

利き手が不自由な患者様には補助食器を使用しています