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世田谷リハビリテーション病院 > リハビリテーションコラム > 【第26回】ICと多職種連携(カンファレンス)の取り組み

リハビリテーションコラム

2025.12.12

【第26回】ICと多職種連携(カンファレンス)の取り組み

ご家族の入院やリハビリが始まると「どんな治療が行われるのか」「この先どのくらい回復するのか」など不安や疑問が生まれると思います。当センターでは患者さんとご家族が安心して治療に向き合えるようインフォームドコンセント(IC)や多職種連携による月1回のカンファレンスを実施しています。

インフォームド・コンセント(IC)とは

ICとは、医師やリハビリスタッフが治療内容・目的・期待できる効果・リスクなどを分かりやすく説明し、患者さんやご家族に十分に理解していただいた上で治療を進めるプロセスのことです。

医療は専門用語が多く、なじみのない概念もたくさんあります。
「説明されたけどよくわからない」
「家族として何を手伝ったらいいのかわからない」
そんな状況を避けるために説明と話し合いを大切にする仕組みです。

リハビリでICが重要な理由

リハビリでは患者さんの病状や生活背景、目標によって内容が大きく変わるオーダーメイドの治療です。同じ病名でも、出来る動作や回復のペースは一人一人異なります。そのため以下のような点を共有していく必要があります。

・現在の身体機能
・どんな訓練をおこなっているか
・行ってはいけない動作や注意点について
・日常生活においてできることや難しいこと
・退院後に必要となる準備や支援のイメージ  etc..

これらのことを共有・理解していただくことで
「なぜこのリハビリをしているのか」「どこを目標にしているのか」
が明確になり、患者さんは主体的にリハビリに取り組みやすくなり、ご家族も今後の生活を具体的にイメージしやすくなります。

月1回のカンファレンスとは?

患者さんの回復をより確かなものにするために、当センターでは月1回、多職種が集まるカンファレンス(話し合いの場)を行っています。医師・看護師、リハビリスタッフ(理学療法士・作業療法士・言語聴覚士)、ソーシャルワーカー、管理栄養士等が参加し、患者さんの状態を総合的に確認します。

リハビリに関する内容では
・身体機能の変化(歩行・筋力・バランス)
・生活動作の様子(食事・更衣・トイレ動作)
・安全に配慮すべき動作
などを共有します。

情報を共有することで、治療方針や病棟での環境・関わり方の工夫、退院支援をスムーズに行うことができます。